教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

人権教育のカリキュラムを創る③

人権教育のカリキュラムを創る 第1章 人権教育のカリキュラムづくりにあたって1.人権教育の概念 (1)人権教育とは (2)同和教育を人権教育として再構築する 以上①で紹介2.人権教育の構想 (1)同和教育が拓いた地平と残した課題 (2)人権教育の「本体」と「…

人権教育のカリキュラムを創る②

人権教育のカリキュラムを創る 第1章 人権教育のカリキュラムづくりにあたって 1.人権教育の概念 (1)人権教育とは (2)同和教育を人権教育として再構築する 以上①で紹介 2.人権教育の構想 (1)同和教育が拓いた地平と残した課題 同和教育の成果と課題を考…

人権教育のカリキュラムを創る①

「人権教育のカリキュラムを創る」は、人権教育推進に携わっていた2001年10月にまとめた文章です。人権教育のカリキュラムを作成する際の参考にしていただけるのではと考え、7回に分けて紹介します。 人権教育のカリキュラムを創る 第1章 人権教育のカリキ…

文科省の人権教育=「人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]」

しばしば日本は「人権後進国」だと言われます。「経済は一流、人権は二流(三流?)」とも言われます。 教育の世界においてもそれは同様で、実際、「人権」という教科もなければ教科書もありません。 ところが、文部科学省は人権教育推進の方針を出している…

障害児教育の系譜③ ~特別支援教育を問う~

特別支援教育へのもう一つの事情 前回は、障害児教育をめぐる国際的な動向との関係で特殊教育から特別支援教育へと転換していく過程を概観しました。 文科省の路線転換には、もう一つの事情がありました。 2007年当時の文科省の資料をご覧ください。 養護学…

障害児教育の系譜② ~特別支援教育へ~

「特別支援教育」は、2007年に始まった障害児教育の「第2章」です。それは、「第1章」である従来の「特殊教育」と何がどう違うのでしょうか。 特別支援教育を語るには、まず世界の動きをあわせて見ていく必要があります。 子どもの権利条約(1989年)と特殊…

障害児教育の系譜 ~特殊教育の時代~

日本の障害児教育の歴史を俯瞰すると、学制開始から2006年までの「特殊教育」の時代と2007年以降の「特別支援教育」の時代に分けることができます。 今日の特別支援教育を考えるために、まずは特殊教育の時代を振り返っておきましょう。 文部科学省の「学制…

文頭の「なので」は誤用なので…

「きょうはいいお天気です。なので、外で元気よく遊びましょう。」 「えっ。なのでは接続詞じゃないでしょ。」 17年ほど前のことです。20代の若い教師が全校生に向かって話しかける言葉に、強い違和感を覚えました。以来、この変な日本語がずっと心に引っか…

障害児の表記あれこれ

障害児の表記をめぐるあれこれというのが今回のテーマです。 障害児、「障害」児、「障害児」、障がい児、しょうがい児、障碍児、障害のある児童、障害を持っている児童、障害を持たされた児童、障害を背負わされた児童、ハンデ(ハンデキャップ)のある児童、…

元小学校教員による小中連携授業⑨ オプションを外せ

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第9回 オプションを外せ 第9回は10月下旬、「オプショ…

元小学校教員による小中連携授業⑧ 学ぶということ

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第8回 学ぶということ 第8回は10月上旬、後期の初回と…

元小学校教員による小中連携授業⑦ 答えの写し方教えます

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第7回 答えの写し方教えます 第7回は9月下旬、前期の…

元小学校教員による小中連携授業⑥ 算数の技を数学に活かす(3)

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第6回 算数の技を数学に活かす(3) 第4回から第6回…

元小学校教員による小中連携授業⑤ 算数の技を数学に活かす(2)

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第5回 算数の技を数学に活かす(2) 第4回から第6回…

元小学校教員による小中連携授業④ 算数の技を数学に活かす(1)

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第4回 算数の技を数学に活かす(1) 第4回から第6回…

元小学校教員による小中連携授業③ テストの片付け方教えます

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第3回 テストの片付け方教えます 第3回は中間テスト返…

元小学校教員による小中連携授業② テストの受け方教えます

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第2回 テストの受け方教えます 第2回は5月の中間テス…

元小学校教員による小中連携授業① 「算数」から「数学」へ

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。 ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第1回 「算数」から「数学」へ 第1回は5月の連休明…

中1のつまずきから小学校の課題が見える ~小中連携のキモ~

2016年の春から4年間、地元の中学校で学習支援のボランティアを続けてきました。(5年目の2020年は新型コロナ禍の休校で実施のめどがついていません) 2016~18年度は、放課後学習教室という形態で、全学年の希望者を対象に自主学習を支援していました。 2…

継次処理と同時処理

認知特性って、耳慣れない言葉かもしれません。 認知処理のスタイルのことで、それには「継次処理」と「同時処理」の2つのタイプがあります。 継次処理は、音声や文字等の情報で理解しやすく、課題を1つずつ順番に把握し、解決する認知特性のことを言いま…

極意伝(6)プレゼンテーションの極意②

極意伝の最終回は、「プレゼンテーションの極意「その2」プレゼン発表についてです。 ■プレゼンテーションの極意(その2 発表) プレゼンテーションの発表で最も大事なことは、聞き手を見て話すことです。スピーチの極意やインタビューの極意でも触れまし…

極意伝(5)プレゼンテーションの極意①

極意伝の第4弾は、プレゼンテーションの極意です。「その1」ではプレゼンの資料作成について書きます。 ■プレゼンテーションの極意(その1 資料作成) ①伝える相手のことを知る。 プレゼンテーションは伝えるための手段・方法ですから、伝えたい相手に伝…