小学校3・4年生の教科書に登場する故事成語の第4回は「蛍雪の功」です。
蛍雪の功
「蛍雪の功」の読み方
けいせつのこう
「蛍雪の功」の意味
苦学した成果(広辞苑)
「蛍雪の功」の使い方
蛍雪の功を積む
ついに多年蛍雪の功が現われて一片の卒業証書を懐いだき(二葉亭四迷『浮雲』)
「蛍雪の功」の語源・由来
「蛍雪」は「並並ならぬ苦労をして学問に励むこと」、「功」は「努力を尽くしたことで成し遂げた成果」を意味します。
「蛍雪」の出典は、『晋書』(しんじょ)です。
「夏月則練嚢盛数十蛍火、以照書、以夜継日」
晋の車胤(しゃいん)は、家が貧しく灯油が買えなかったので蛍を数十匹集め、その光で勉強をした。
「康家貧無油、常映雪読書」
また、孫康(そんこう)も家が貧しく灯油が買えず、窓辺に雪を集めて、その明かりで書物を読んだ。
こうした努力の結果、後にこの二人とも出世したという故事に由来します。
「蛍雪の功」の蘊蓄
卒業式でよく歌われてきた曲に「蛍の光」があります。
「蛍の光 窓の雪 ……」という歌詞は、まさに「蛍雪」の故事にちなんでいます。
そう言えば高校生のころ『螢雪時代』という旺文社の雑誌があったなと調べてみたら、今なお発行されていました。「並並ならぬ苦労をして学問に励」んでいたんですね。
「蛍雪の功」の類語
「蛍窓」(けいそう)
「蛍窓雪案」(けいそうせつあん)
「雪案蛍窓」(せつあんけいそう)
「雪窓蛍机」(せきそうけいき)
「車胤聚蛍」(しゃいんしゅうけい)…車胤のエピソードに由来
「孫康映雪」(そんこうえいせつ)…孫康のエピソードに由来