小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第38回は「胸が痛む」です。教科書の表記は「むねがいたむ」となっています。
胸が痛む
「胸が痛む」の読み方
むねがいたむ
「胸が痛む」の意味
悲しみ・悩みなどでつらく思う。心痛する。(広辞苑)
「胸が痛む」の使い方
「難民の報道に胸が痛む」
「胸が痛む」の語源・由来
「胸が痛む」の由来は、「胸」のもつ意味「 心。思い。心中。」(広辞苑)にあります。(このあと登場する「胸が一杯になる」「胸が躍る」「胸を打つ」にも共通します)
「語源由来辞典」には、胸の語源として、「うね(心根)」の意味や「みうちね(身内根)」の意味、「むね(身根)」の意味からといった説が紹介されています。 胸には心臓や肺などがあり、位置的にも機能的にも身体の中心部分である。 また、「胸が痛む」と言うように「心」も表す言葉で、身体の中で重要な部分となる。
家屋の中心部分である「むね(棟)」、述べた事の中心である「むね(旨)」、中心となるもののを示す「むね(宗)」なども共通した語源と考えられます。
「胸が痛む」の蘊蓄
最も「胸が痛い」のは
「胸が裂ける」(むねがさける)…悲しみや苦しみなどで胸が堪え難く、裂けるように感ずる。胸が張り裂ける。
「胸が締め付けられる」(むねがしめつけられる)…悲しみや不安などで胸が圧迫されたように苦しくなる。
「胸が潰れる」(むねがつぶれる)…驚き・悲しみ・心配などで心がしめつけられる。
「胸が張り裂ける」(むねがはりさける)…悲しみや苦しみなどで心がいっぱいになる。