教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

きょうは何の日 5月14日

温度計の日

 

1686年5月14日、水銀温度計を発明したドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイト(Gabriel Fahrenheit、1686~1736年)が生まれました。

 

「雑学ネタ帳」より引用します。

1686年のこの日、水銀温度計を発明し、華氏温度目盛りに名前を残すドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイト(Gabriel Fahrenheit、1686~1736年)が生まれた。

ファーレンハイトの生まれた日付の5月14日はユリウス暦によるものであるが、グレゴリオ暦では5月24日となる。

ファーレンハイト
ガブリエル・ファーレンハイト

華氏温度(°F:ファーレンハイト度)とは、氷と食塩の混合物の温度を0度、健康な人間の体温を96度としたもの。水の融点は32度、沸点は212度となり、180度で区切られる。中国ではファーレンハイトに「華倫海特」の字を当てたことから、「華氏」と呼ばれるようになった。

1960年代まで、多くの英語圏の国で華氏温度は気候・産業・医療における温度の基準となっていた。1960年代後半から1970年代にかけて、メートル法への切り換えの一環として摂氏温度(°C:セルシウス度)の導入が政府によって行われた。しかし、切り換えの努力にもかかわらず、現在でもアメリカやカナダ、イギリスなど一部の英語圏の国では非科学分野での温度計測に華氏温度が使用されている。

華氏温度の支持者は、地球上の居住可能地域の大部分で気温変化は0°Fから100°Fの範囲に収まり、気温がマイナスの数字にならず、華氏温度が利用者にとって親しみやすいことを支持の理由に挙げている。また、人間の体温が華氏温度で100度以上になると治療が必要とされるなど、華氏温度は生活感覚に直結した温度目盛であると主張している。

 

「tenki.jp」に掲載された「明日5月14日は『温度計の日』。『°F』『℃』『K』」の違い、わかる?」(2017年05月13日)より引用します。

摂氏と華氏、説明できますか?

「℃」「°F」「K」……全部知ってるあなたはスゴイ!?

日本で言うところのいわゆる「温度」とは、「摂氏温度」をさします。水の沸点を100度、融点を0度として、その間を100等分した目盛りのことで「℃」という記号で表します。1742年にスウェーデンの物理学者セルシウスが考案したことから「セルシウス度」ともいわれます。

一方で「華氏温度」とは、水銀温度計を発明したドイツの物理学者ファーレンハイトによって1724年に考案された温度のこと。「°F」で表され、「ファーレンハイト度」とも呼ばれます。中国で「ファーレンハイト」に「華倫海」の字を当てたことから「華氏」と呼ばれるようになりました。
彼がこの温度を考案した説には複数の言われがありますが、その一つが、海水が凍る温度を0度、羊の肛門の温度を100度として、その間を100等分した目盛りに設定した、というものでした。華氏温度はアメリカやカナダ、イギリスで現在も用いられているんですよ。
ちなみに華氏温度では、水の沸点は212度、融点は32度となります。

華氏温度(°F)を摂氏温度(℃)に換算するには「℃=5(°F-32)÷9」を当てはめます。


絶対温度ケルビン」って!?

絶対温度」や「絶対零度」というワードを耳にしたことがありませんか?
温度に“絶対”って何だ?という感じる方も多いでしょうが、これは熱力学や物理学の世界でよく用いられる温度の単位。1848年、イギリスの物理学者ケルビン卿によって「絶対温度」の概念が考案されました。原子や分子の動きは温度が上がれば激しくなり、下がれば鈍くなります。温度が下がり、すべての原子や分子の動きが完全に停止する状態を「絶対零度」と呼びます。この温度を基準にした考え方が「絶対温度」です。
ケルビンによって、この「絶対零度」は「摂氏-273度(正確には-273.15度)」であると算出され、「絶対温度」は例によって「ケルビン温度」とも呼ばれ、単位は「K(ケルビン)」で表されます。

ちなみに「ケルビン卿」の本名は、「ウィリアム・トムソン」といいます。なぜ通称「ケルビン卿」なのかというと、彼がイギリスはグラスゴーに流れる「ケルビン川」の近くで研究生活を送ったことに由来するとか。

 

温度計あれこれ

ガリレオの空気温度計の原理を応用した「ガリレオ温度計」

ガリレオの空気温度計の原理を応用した「ガリレオ温度計」
ガリレオの空気温度計
1600年頃、イタリアの物理学者ご存知「ガリレオ・ガリレイ」が発明したといわれる「ガリレオの空気温度計」。
“液体の密度は温度に比例して変化する”という原理を発見したことから、この温度計が生まれました。
フラスコに25㎝程度のガラス管を通したゴム栓をつけ、それを逆さまにして水を入れたビーカーの中に(水の中に)ガラス管の先を入れます。気温が上がるとガラス管の中の水柱が上にのぼるので、その高さで温度の変化を知ることができます。これがガリレオの空気温度計です。
残念ながらこの温度計は、気圧の変化でも水柱の高さが変わってしまうので正確さに欠けていました。

■アルコール温度計
もともと、ガラス管の中に赤く着色したアルコール(エチルアルコールなど)を入れ、熱による膨張で変化するアルコール部分の長さで温度を測っていたためアルコール温度計と呼ばれていますが、現在は、アルコールは着色が薄まりやすいなどの理由から、封入する液体はアルコールではなく、着色された白灯油が主流になっています。主に-100 ~ 200℃付近で用います。
液がガラス内面に付着するなど、精密な温度測定精度の点で誤差が発生するため、精度は水銀温度計が優れていますが、安価であることから、幅広い用途で使用されています。


■水銀温度計
ファーレンハイトが、当時よく使われていたアルコール類の代わりに、純度の高い水銀を用いて温度計の精度を高めました。とはいえ、水銀は-39℃で凍ってしまうのでそれ以下の温度は測れません。また150℃以上では蒸発が激しくなり、こちらも測定不能です。150℃よりも高温のものを測りたい時には、水銀の上部に窒素などを高い圧力で閉じ込めておくと、水銀の蒸発や沸騰を妨げられ700℃程度まで測定できる温度計ができるそうです。