図面がないので、正確な寸法が分からない。屋根の大きさは、模型に付いていた台形の型紙を元に計算した。屋根の傾きは、ネットで見つけた断面図を参考にした。
桁に隅木を乗せて屋根の傾きを決める。4本を正確に置くことが難しい。微妙なズレが、結果として屋根の台形の狂いになった。飛鳥人の技術力に感心することしきり。
下の写真では、心柱が層の構造に触れていないことがよく分かる。
屋根は垂木をつけて、瓦は置かない。
垂木の実寸は4寸(12cm)×5寸(15cm)である。60分の1縮尺では2mm×3mmになるのだが、2㍉角のヒノキ材を使うことにした。
問題は、垂木をどうやってとりつけるかだ。あれこれ思案の末、プラ板シートで台形を作り、それにヒノキ材を貼り付けることにした。
パソコンで型紙を作って、2㍉間隔で垂木を書いた。その型紙にプラ板シートを重ねて、桁の位置と重なるように5㍉幅の両面テープを貼った。あとは下絵に重なるようにヒノキ材を貼り付けた。
屋根をひっくり返して下から見ると写真のようになる。
屋根の反りをつける。隅木に乗っている茅負(かやおい)に切り込みに入れて、いくらかそれらしくなった。ところが、その反りのせいでプラ板シートが茅負から外れたり、垂木がプラ板シートから外れるトラブルが続くことになった。
各層は下層の屋根に上層の構造物が乗っかる形でつながっている。
こうした作業を5層まで繰り返すことで、屋根は完成だ。