2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
小学校に勤めていると、中学校の先生と交流はあっても、高校の先生と話をすることはまずありません。 退職後に縁あって、政府系機関のセミナーで高校訪問をするようになり、この4年間で延べ50回ほど講演せせていただきました。そこには新鮮な発見がありまし…
職員室で同僚を呼ぶときは「○○先生」ですか? それとも「○○さん」ですか? 大抵の職場ではお互いを「先生」と呼び合っていて、そのことになんら疑問も違和感も持っていないのでしょうね。 青年教師だったころ、別の職業の人たちと交流する機会がありました。…
保護者との信頼関係は、教室での指導を円滑に進めるためにも不可欠です。 大事なことは分かっていても、若い教師にとって悩みのタネなのが、保護者とのつきあい方ではないでしょうか。いやベテラン教師にとってもそうなのですが、保護者よりも年齢が下の間は…
2019年9月、採用3年目の男性教員(25)が心身の不調を訴えて欠勤したことをきっかけに、神戸市立東須磨小学校の30~40代の教員4人が職場の後輩に暴力や暴言を繰り返していたことが発覚しました。 2020年2月21日、神戸市教育委員会の外部調査委員会はこの…
学級目標は、教室の装飾品ではありません。重要なのは、目標に向けての歩みを担任と子どもたちが共有することです。歩み=過程の共有化には評価が欠かせません。評価はポイントを押さえて的確に褒めることですが、これが難しい。 《始業式の日の学級通信》 …
今朝の新聞に、朝日新聞・潮智史さんのコラムが載っていました。 それはJリーグ開幕に合わせて書かれた「高齢」Jリーガーに関するものでした。 大ベテランの「衰えしろ」 潮智史(編集委員)(前略) 選手寿命に目を向けると、13年ぶりにJ1に戻った横浜…
実は、一度だけ子どもを叩いたことがあります。 それは今から40年以上も前、教職に就いた年の1学期でした。 私は3年生のクラスを担任していて、そこにOくんがいました。ある日、彼がたばこを吸っていることが分かって、指導していた時のことです。悪びれ…
親の体罰禁止をめぐって 親が子どもに体罰を加えることを禁じる改正児童虐待防止法が4月に施行されるのを前に、厚生労働省が体罰の具体例などを示したガイドラインをまとめました。 ガイドラインに示された体罰の具体例 ・ 口で3回注意したけど言うことを聞…
大概の教室では、前面黒板の上の壁に学級目標が掲げられています。 学級に目標があること自体は必要ですし、それがよく見えるところに掲げられているというのも大事なことです。問題は、その学級目標が具体的に機能しているかどうかです。単なる壁飾りに堕し…
子どもにとって教室は「ジム」でしょうか? 「ホーム」でしょうか? 「ジム」というのは“鍛える所”、「ホーム」というのは“ホッとできる所”という意味です。 教育の場では、学校を「ジム」に、そして家庭を「ホーム」に例えて、両者の役割や連携を語られるこ…
ーー君ひとの子の師であれば とっくに それは ごぞんじだ あなたが 前に行くときに 子どもも 前を向いて行く。 ひとあし ひとあし 前へ行く。 あまりにも有名な、故・国分一太郎さんの1951年の著書『君ひとの子の師であれば』の巻頭のことばです。若い頃にこ…
あなたは、子どもの名前を呼ぶとき、どうしていますか? 子どもの名前の呼び方には、大別して3パターンあります。 ①「○○さん」「○○くん」と呼ぶパターン ②「○○ちゃん」と呼ぶパターン ③呼び捨て 私は、基本的には①の「さん・くん」付けであるべきだし、授業…
計画はゴールから立てる、文章は結論から書く。--これが、私流仕事の流儀です。 これは「教師力」というより「社会人力」と言った方がいいかも知れません。 それにしても、この力の弱い教師があまりにも多いように感じます。そして、それを致命的な欠如だ…
順番が後になりましたが、ブログ「教育逍遙」開設の「口上」です。 二松学舎大のアンドロイド夏目漱石が公開されたとき、ふと考えました。 めざましい進化を続けるAI(人工知能)が、近い将来教壇に立ち、教師に取って代わって授業をするようになるのだろう…
教科書を使って日々行われている授業というのは、「表(おもて)の教育プログラム」です。 それに対して、「表(おもて)のプログラム」に隠れた形でじわり浸透していくのが、「隠れたプログラム」です。 「隠れたプログラム」という言葉や問題意識は、近年の人…
教科担任制を採用していない小学校では、1日の大半を担任教師と過ごします。そうしたクラスでは、担任に気に入られるように生きることが、子どもにとっての「生きる力」になります。子どもの年齢が低ければ低いほど、その傾向は顕著です。物言いまで伝染し…
■「教師力」とは何か■ 「○○力」をテーマにした本がいくつもあります。ふと、「教師力」ということについて考えてみました。その思索の小径を書き記してみたいと思います。 教育が何かしら困難に直面するたびに、「教師の資質向上」という処方箋が出されます…
先日、ある公立高校の校長先生と話す機会がありました。 その高校の生徒たちは、車で学校敷地内に入ると立ち止まってあいさつをしてくれます。あいさつの言葉は明瞭で、態度もきびきびしています。それも、やらされてる感が漂っていないので、すがすがしいで…
教壇に立つ前に、なぜ国語力を磨こうなのか。今回はそのことについて書きます。 話は21世紀初頭に遡ります。 経済協力開発機構( OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査(Programme for International Student Assessmentの頭文字を取ってPISAと言い…
要約は、各形式段落の要点をつないだものです。 「ありの行列」では、次のようになりました。 ①なぜ、ありの行列ができるのだろうか。 ②ウィルソンという学者が実験とかんさつをした。 ③ありの行列は、はじめのありが巣に帰るときに通った道すじから外れてい…
小学校の教科書に出てくる説明文(論理的な文章)は、ほぼ次のような文章構成になっています。 「序論(はじめ)」「本論(なか)」「結論(おわり)」という文章構成を、「三段構成」といいます。 そして、小学校の説明的文章は、そのほとんどが尾括型の文章…
11 要旨の取り出し方 要旨の取り出し方・表現の仕方の《ワザ》 中心段落の要点をもとに要旨を考える 〈ヒント〉 (1)話題が入っているか (2)中心語句はどうか (3)指定された字数に注意する (4)かざりの役目をしている部分はどうか 下村さんの著書…
10 要点の取り出し方 要点の取り出し方・表現の仕方の《ワザ》 中心文をもとに要点を考える 〈ヒント〉 (1)指示語はもとにもどす (2)話題が入っているか (3)中心語句はどうか (4)表現する時の字数に注意する (5)かざりの役目をしている部分は…
今回は、ワザの紹介のみです。話題、中心語句、中心文、中心段落で扱っているワザは、そのあとに続く要点、要約、要旨の指導で具体的に生きてきます。詳しくはそれらの際に触れます。 2009年に私が担任した5年生のクラスは、前年に学級崩壊を経験し、極端な…