7月5日(その1)
天気はどうだろう。雲は出ていないだろうか。--5時前に起きました。窓の外は晴れています。
早速、窓越しにシャッターを切り、5時45分過ぎに表に出ました。朝の冷気が心地よいです。ホテルの裏というのがゴルナーグラート山の山頂(3130m)で、そこに登れば360度の展望が開けます。そこで、日の出を待ちました。
5時54分、マッターホルンの先端に朝陽が当たり始め、それからおよそ30分間とびきりの「モルゲンロート劇場」を堪能しました。
ヴァリスアルプス36峰が見えるとガイドブックなどには書かれています。数は定かでありませんが、360度何れの方角を見渡しても、4000m級の峰が見えます。それも朝の澄んだ空気と斜光の中だから、写真を撮るには申し分ありません。この日の朝だけで、実に200枚以上も撮りました。
ゴルナーグラート山の頂上からホテル越しにマッターホルンを望む。
正面の山はダン・ブランシュ(4357m)
モンテ・ローザから左にのびる稜線。
マッターホルンとは反対側に見える山たちだ
東の空が朝陽に染まる。
ロープウェイ駅の向こうに見えるのはリンプフィシュホルン。
1つ上の写真の同位置、右の山はシュトラールホルン(4190m)のようだ
上の写真からさらに左の稜線。
右から2つ目の山がヴァイスホルン(4505m)、
中央の山がツィナールロートホルン(4221m)、
少し離れてオーバー・ガーベルホルン(4063m)、
左端がダン・ブランシュ(4357m)。
ここからやや離れた左にマッターホルンがある。
ヴァイスホルン(4505m)とツィナールロートホルン(4221m)の間にある
シャリホルンだって3974mの高山だ
ヴァイスホルン(4505m)は、モンテ・ローザ、ドム、リスカムに次いで
スイスで4番目に高い山だ
6時20分、朝陽がマッターホルンのなだらかな所にも届くようになり、
雪が茜に染まっている
マッターホルンからブライトホルン方向に延びる稜線、
正面がテオドール氷河
150年前の7月14日、
イギリス人のエドワード・ウィンパーがこの頂に初めて立った
7時から朝食を摂りました。
少し離れたテーブルに二人の日本人女性が座っていました。ああ、あの人たちだなとすぐに分かりました。
話は昨日に戻ります。
私たちの列車が立ち往生していた頃、1時間後の氷河特急に彼女たちは乗っていました。添乗員のOさんがあちこちに連絡をとっておられた中で、その情報を得ました。私たちはOさんの機転と折衝力で何とか事なきを得ましたが、彼女たちの語学力では事態を打開する術がなかったようです。結局、ホテルに電話してきたのをOさんに取り継いでもらい、点検用の作業列車に乗車させてもらうことで、遅くにホテルに辿り着いたという次第です。