7月8日(その1)
ホテルの部屋の窓がちょっと難しい回転式で、それを開けようとしていると、向かいのアパートのベランダで花に水をやっている老人が見えました。爺さんの毎朝の日課なんでしょうか、なかなか絵になる光景でした。
7時からホテルのレストランで朝食を摂りました。
ここは、モンブランの好展望が得られる場所です。食事の途中でOさんに「今、モンブランが見えている」と言われ、カメラを手にテラスに出ました。ほんの少し前までは厚い雲に覆われていた山頂が青空になり、朝陽が白い雪に陰影をつくっています。夢中でシャッターを切り続けました。その間、ものの5分と経っていないでしょう。私がテーブルに戻るのと入れ替わりに妻がテラスに出た時、モンブランは再び雲の中でした。山の天候は移ろいやすいものですが、モンブランは殊の外気難しい山のようです。山頂を見ることができなかった旅行者の話も良く聞きます。事実、この日のモンブランは、再び姿を見せてくれることはありませんでした。
8時ごろから15分ばかり、ホテルの前の川沿いの道を歩き、街の広場まで行ってみました。