7月8日(その1)
ホテルの部屋の窓がちょっと難しい回転式で、それを開けようとしていると、向かいのアパートのベランダで花に水をやっている老人が見えました。爺さんの毎朝の日課なんでしょうか、なかなか絵になる光景でした。
7時からホテルのレストランで朝食を摂りました。
ここは、モンブランの好展望が得られる場所です。食事の途中でOさんに「今、モンブランが見えている」と言われ、カメラを手にテラスに出ました。ほんの少し前までは厚い雲に覆われていた山頂が青空になり、朝陽が白い雪に陰影をつくっています。夢中でシャッターを切り続けました。その間、ものの5分と経っていないでしょう。私がテーブルに戻るのと入れ替わりに妻がテラスに出た時、モンブランは再び雲の中でした。山の天候は移ろいやすいものですが、モンブランは殊の外気難しい山のようです。山頂を見ることができなかった旅行者の話も良く聞きます。事実、この日のモンブランは、再び姿を見せてくれることはありませんでした。
7時23分、モンブラン上空の雲が晴れる。
真ん中の白い山がモンブラン(4810m)。
左のトンガリの先端に、エギーユ・デュ・ミディ展望台(3842m)がある
モンブラン(4810m)はヨーロッパの最高峰で、
フランスとイタリアの国境にある。
スイスアルプスの範疇で扱われることも多いが、
ここはフランス
モンブラン山頂のフランス側は北壁で、
その手前に青白いボソン氷河が延びている
強風のせいか雪が舞っている。
それにしても、このなだらかな稜線に擬して“モンブラン”ケーキとは名ネーミングだな
8時ごろから15分ばかり、ホテルの前の川沿いの道を歩き、街の広場まで行ってみました。
8時6分、ホテル前のアルヴ川にかかる橋からモンブラン方向を見る。
モンブランは雲の中に隠れていた
賞金を設けて登頂成功に情熱を傾けたソシュールの像。
初登頂は1786年だった
ソシュールたちとは僅かに離れて建つもう一人の初登頂者パカールの像。
ちょっとしたいざこざがあったらしく、この人の像は遅れて建立された。
今は、広場からのメインストリートにパカール通りという名も残している