小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第19回は「毒を食らわば皿まで」です。教科書の表記は、「毒をくらわば皿まで」となっています。
毒を食らわば皿まで
「毒を食らわば皿まで」の読み方
どくをくらわばさらまで
「毒を食らわば皿まで」の意味
いったん罪を犯した以上、もはや後戻りはできないから、ためらうことなく悪に徹せよ、というたとえ。(ことわざを知る辞典)
「毒を食らわば皿まで」の使い方
今になって、急にみね代を避けはじめるなど、あまりに私がわがまますぎるようだ。宗珠はうしろめたい気持ちになる。と言って、毒くわば皿までという図太い心になりきることは出来なかった。(丹羽文雄『菩提樹』1955年)
「毒を食らわば皿まで」の語源・由来
「毒を食らわば皿まで」の語源・由来については不明です。
江戸時代には、「毒食わば皿舐(ね)ぶれ」などの形で出てきます。
松江重頼『毛吹草(けふきぐさ)』(1638年)
「どくくはゞさらねぶれ」
「世の諺を引くにあらねど、毒を喰はゞ皿を舐れ」
「毒を食らわば皿まで」の蘊蓄
「毒を食らわば皿まで」の類義語
「尾を踏まば頭まで」
「濡れぬ先こそ露をも厭え」(ぬれぬさきこそつゆをもいとえ)…濡れる前は露をさえ厭うが、いったん濡れてしまうと、いくら濡れてもかまわなくなる。一度過ちを犯すと、もっとひどい過ちを平気で犯すようになることのたとえ。