小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第9回は「河童の川流れ」です。教科書の表記は、「かっぱの川流れ」となっています。
河童の川流れ
「河童の川流れ」の読み方
かっぱのかわながれ
「河童の川流れ」の意味
水中に自由自在に活躍する河童も、時としては水におし流される。転じて、達人も時には失敗を招くことがある。(広辞苑)
「河童の川流れ」の使い方
守護神とまで言われているピッチャーが相手打線の餌食とは、河童の川流れというやつだな。
「河童の川流れ」の語源・由来
「河童は泳ぎが上手い」という前提に基づくものですが、明確な由来は不明です。
「河童の川流れ」の蘊蓄
「河童の川流れの類義語
弘法にも筆の誤り
猿も木から落ちる
「河童の川流れ」の対義語
愚者の一得(ぐしゃのいっとく)
千慮の一得(せんりょのいっとく)
愚者にも千慮に一得あり
「河童」のつくことば
河童の屁(かっぱのへ)
容易で何でもないこと、取るに足りないことのたとえ。水中の屁は勢いがないところからという。(デジタル大辞泉)
屁の河童
なんとも思わないこと。するのがたやすいこと。(デジタル大辞泉)
陸へ上がった河童(おかへあがったかっぱ)
陸に上がった河童
《河童は水中では能力を十分発揮できるが、陸に上がると力がなくなるとされるところから》力のある者が、環境が一変するとまったく無力になってしまうことのたとえ。(goo辞書)
河童は日本の妖怪・伝説上の動物ですが、生活の身近な位置に存在してきました。
河童にまつわることばはまだほかにもあります。
河童の木登り
苦手なことをするたとえ
河童が皿の水をこぼしたよう
頼みにしているものを失い、呆然としている様子
河童に塩をあつらえる
河童は海には住まないので、見当違いの注文をするたとえ
河童に尻を抜かれたよう
気が抜けてぼんやりしている様子
河童に水練を教える
知り尽くしている人に、偉そうに説教をしようとする愚かさのたとえ
河童の寒稽古
一見苦痛のように見えながら、実はなんでもないことのたとえ
ちなみに河童の好物はキュウリということになっていて、巻き寿司のキュウリ巻きを「カッパ巻き」というのはそのためです。