教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

日本語探訪(その87) ことわざ「柳の下にいつも泥鰌はいない」

小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第24回は「柳の下にいつも泥鰌はいない」です。教科書の表記は、「やなぎの下にいつもどじょうはいない」となっています。

 

 

柳の下にいつも泥鰌はいない

 

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の読み方

やなぎのしたにいつもどじょうはいない 

 

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の意味

(柳の下に何時も泥鰌は居らぬ)…一度、柳の木の下で泥鰌を捕らえたからといって、常にその場所で捕らえられるものではない。一度幸運を得たからといって、同じ方法でいつもうまくいくとは限らない。(広辞苑

 

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の使い方

柳の下にいつも泥鰌はいないことを知らない彼は、一度の成功を信じて、何度も同じ方法で失敗している。 

 

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の語源・由来

 「柳の下にいつも泥鰌はいない」の語源・由来については、生活の経験則から生まれた言葉と思われますが、詳細は分かりません。

『岩波ことわざ辞典』では初出を1890年としているようですので、ことわざとしての歴史は浅いようです。

  

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の蘊蓄

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の類義語

(「泥鰌」の派生)

いつも柳の下に泥鰌は居らぬ
二匹目の泥鰌を狙う
柳の下の泥鰌

(「柳の下」の派生)

柳の下の大鯰

(「株」版)

守株  ※日本語探訪(その17)故事成語「守株」(2021.4.2)参照
株を守りて兎を待つ

(「餅」版)

来るたびに買い餅
朔日毎に餅は食えぬ

 

「柳の下にいつも泥鰌はいない」の対義語

一度あることは二度ある

二度あることは三度ある