小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第41回は「胸を打つ」です。教科書の表記は「むねを打つ」となっています。
胸を打つ
「胸を打つ」の読み方
むねをうつ
「胸を打つ」の意味
感嘆する。感動させられる。(広辞苑)
「胸を打つ」の使い方
勇敢な行動が人々の胸を打つ。
「胸を打つ」の語源・由来
「胸を打つ」の由来は、「胸」「打つ」のもつ意味にあります。
「胸」…「 心。思い。心中。」(広辞苑)
「打つ」…「強い感動を与える。」 (広辞苑)
「胸を打つ」の蘊蓄
「胸」(心・思い・心中の意)のつく慣用句
胸が熱くなる(むねがあつくなる)…感動すること。
胸が裂ける(むねがさける)…悲しさや悔しさなどから、耐えられないほどの苦しさを感じるさま。 「胸が張り裂ける」ともいう。
胸がすく(むねがすく)…心につかえていた不平や不満などがなくなり、すっきりとした気分になること。
胸が高鳴る(むねがたかなる)…希望や期待などから、感情が高ぶる様子。
胸が潰れる(むねがつぶれる)…ひどく驚き悲しんで、胸がしめつけられる様子。
胸が詰まる(むねがつまる)…喜びや感動、悲しみなどを感じて、胸が苦しくなる様子。
胸が張り裂ける(むねがはりさける)…悲しさや悔しさなどから、耐えられないほどの苦しさを感じるさま。
胸が塞がる(むねがふさがる)…悲しみや心配、不安などから気持ちが暗くなるさま。
胸に一物(むねにいちもつ)…心中、ひそかにたくらみを持つこと。「腹に一物」ともいう。「腹」は心の中・本心の意。
胸に納める(むねにおさめる)…見たことや聞いたこと、感じたことを誰にも言わずに自分だけの秘密にしておくこと。
胸に刻む(むねにきざむ)…忘れないように心の中にしっかりと留めておくこと。
胸に釘(むねにくぎ)…まるで胸に釘を打たれたように、弱点を突かれてうろたえること。「胸に釘打つ」ともいう。
胸に迫る(むねにせまる)…感銘を受けて、心が満たされること。
胸に畳む(むねにたたむ)…自分だけの秘密にして、顔にも言葉にも出さないこと。 「胸三寸に畳む」ともいう。
胸に秘める(むねにひめる)…他の人には言わずに、心の中に隠しておくこと。
胸拉ぐ(むねひしぐ)…ひどく驚き悲しんで、胸がしめつけられる様子。
胸を痛める(むねをいためる)…一人であれこれと思い悩んだり心配したりすること。
胸を躍らせる(むねをおどらせる)…期待や喜びなどから、わくわくした気持ちになること。
胸を焦がす(むねをこがす)…恋慕の情に苦しむこと。特に、異性に恋焦がれること。
胸を弾ませる(むねをはずませる)…期待や喜びなどから、わくわくした気持ちになること。
胸を膨らませる(むねをふくらませる)…期待や喜びなどから、わくわくした気持ちになること。