あなたは、子どもの名前を呼ぶとき、どうしていますか?
子どもの名前の呼び方には、大別して3パターンあります。
①「○○さん」「○○くん」と呼ぶパターン
②「○○ちゃん」と呼ぶパターン
③呼び捨て
私は、基本的には①の「さん・くん」付けであるべきだし、授業中については絶対①でないといけないと思っています。
それは子どもの人格を認め、教師と子どもの間の適度な距離感と緊張感を担保するためです。授業が授業として成立するには、この適度な距離感と緊張感が必要なのです。
なお、男の子を「くん」と呼ぶか「さん」と呼ぶかは、地域や学校の事情に委ねたいと思います。さん付けに向かえばいいなと個人的には思いますが、職場でひとり突出しても詮無いことですので、ここでは議論しません。
②の「○○ちゃん」付けは、休み時間なんかであれば、子どもたちとの関係性の中であってもいいと思います。ただし、授業中はやめてもらいたいものです。たとえ低学年であってもです。私的にはだらしない授業に感じます。
③の子どもを呼び捨てにするのは、絶対ダメ。論外です。
呼び捨てで教師の威厳が保てると信じている教師もいるみたいです。逆に、呼び捨てにすることで子どもとの距離が近いと思っている教師もいるようです。そんなとんでもない勘違い教師が現実にいるのです。そんな御仁の人権感覚を疑いたくなります。
子どもは教師の従属者でもありませんし、友だちでもありません。
さらに、とりわけ最悪だと思うのは、②と③を混在させ、子どもによって使い分けるパターンです。
使い分けている「基準」は何でしょうか。
私は、そこに差別的な匂いを感じます。呼ばれ方で先生との親密さを感じている子がいるとすれば、同時にそのことを依怙贔屓だと感じている子もいることを知らなければなりません。
たかが呼び方、されど呼び方。1日に何回となく口にする言葉だからこそ、しっかり考えたいものです。