「しばてん」の読み切れなかったラストシーンを「宿題」に残したまま、映画制作にすすみます。
映画作りにしても、凧作りにしても、それは集団づくりの「手段」であって、決して「目的」にはなりません。集団は、目的を持って動いているときは活性化します。逆に動きが止まると、集団に層ができます。層はしばしばいじめなどの温床になります。
加えてその活動が集団の質を高めることもあります。そのためには活動の質、活動の価値がそれに値するものでなくてはなりません。
プロデューサーとしての力量が試されています。
「なかまとは何か」をテーマにしてなかまづくり(集団づくり)を進めようという算段です。
映画「きらきら ~いのちかがやいて~」は、連凧、学級会、しばてんの3部構成です。
そのうちの「連凧」は、映画のオープニングで凧作りシーンを、ラストシーンで連凧揚げのシーンを使います。
オープニングは学級目標の1つ、「一人ひとりがしっかりとした『凧』になろう!」を象徴する映像です。そしてラストシーンは、もう1つの学級目標「大空にも心にも『連凧』を揚げよう!」を象徴するものです。
凧作りは、『大空に舞う連凧』(石崎昭・戎美千子著、誠文堂新光社、1981年/廃刊)をテキストにしました。材料は直径1.8ミリの丸竹ひごとカラーごみ袋です。
竹ひごをろうそくの炎で曲げるのも、型紙を使ってごみ袋を切り出すのも、すべて子どもたちの手作業です。
完成したら、揚げ糸をつけて試し揚げです。しっかりと揚がる1枚の凧になるまで調整します。こうして1人あたり4枚、計100枚の凧を作り上げました。
できあがった凧は1.5m間隔でつないで連凧にします。100枚で150mです。さらに100mの揚げ糸をつないで、250mの高さまで揚げる計画です。
映画のオープニングシーン。
凧作りに励む子どもたちの姿が映し出され、バックに梅原司平さんの「かけがえのない生命」が流れます。
体育館で試し揚げをする子どもの画がフェードアウトされ、学級会のシーンに移ります。