小学校のうちに知っておきたい故事成語の第15回は「雨垂れ石を穿つ」です。
雨垂れ石を穿つ
「雨垂れ石を穿つ」の読み方
あまだれいしをうがつ
「雨垂れ石を穿つ」の意味
同じ所に落ちる雨垂れが長い時間をかけて石に穴をあけるように、微力でも根気よく続ければ成就する。点滴石をも穿つ。(広辞苑)
「雨垂れ石を穿つ」の使い方
雨垂れ石を穿つで、目の前の小さな仕事をこつこつこなしていれば、大きな信頼につながる。
「雨垂れ石を穿つ」の語源・由来
「雨垂れ石を穿つ」の出典は、『漢書』 「枚乗(ばいじょう)伝」です。
泰山之溜穿石、
單極之綆斷干。
水非石之鑽、
索非木之鋸、
漸靡使之然也
泰山之溜穿石は、「泰山(たいざん)の溜(りゅう)、石を穿(うが)つ」と読みます。「山からしたたり落ちる小さな水滴でも、長い間同じ所に落ちることで石に穴が開く」という意味です。
「雨垂れ石を穿つ」の蘊蓄
「雨垂れ石を穿つ」の類義語
蟻(あり)の思いも天に届く
石に立つ矢
一念岩をも通す
斧を研いで針にする(おのをといではりにする)
思う念力(ねんりき)岩をも通す
愚公移山(ぐこういざん)
愚公山を移す(ぐこうやまをうつす)
継続は力なり
金輪際(こんりんざい)の玉も拾えば尽きる
人跡繁ければ山も凹む(ひとあとしげければやまもくぼむ)
水滴石を穿つ(すいてきいしをうがつ)
精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
釣瓶縄井桁を断つ(つるべなわいげたをたつ)
鉄杵を磨く(てつしょをみがく)
点滴石を穿つ(てんてきいしをうがつ)
蚤の息さえ天に昇る(のみのいきさえてんにのぼる)
ローマは一日にして成らず