小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第29回は「骨身に応える」です。教科書の表記は、「ほね身にこたえる」となっています。
骨身に応える
「骨身に応える」の読み方
ほねみにこたえる
「骨身に応える」の意味
寒さや苦しみなどを強く感ずる。身にしみて感ずる。(広辞苑)
「骨身に応える」の使い方
忠告が骨身にこたえた。
「骨身に応える」の語源・由来
「骨身に応える」の語源・由来については不明です。
「骨身」とは、「骨と肉。転じて、全身。」(広辞苑)を指します。
「骨身に応える」=「全身に応える」で、「応える」程度の大きさを表す表現となっています。
「骨身に応える」の蘊蓄
「骨身」の蘊蓄
「日本国語大辞典」には、「骨身」の意味を次のように記しています。
1 骨と肉。転じて、からだ。また、からだと心。全身。
2 からだを使う面倒。心身こめた働き。
「1 骨と肉。転じて、からだ。また、からだと心。全身。」は、上に述べた繰り返しになります。
「骨身に応える」=「全身に応える」で、「応える」程度の大きさを表す表現となっています。
同様の言葉に、「骨身に沁みる」があります。「うれしさや苦しさを、体の中までしみとおるほど強く感ずる。身に沁みる。」(広辞苑)という意味です。
「骨身に沁みる」=「全身に沁みる」で、「沁みる」程度の大きさを表す表現となっています。
「骨身」=「2 からだを使う面倒。心身こめた働き。」の言葉とは…。
前回登場した「骨身を削る」はどうでしょう。
「骨身を削る」とは、「体がやせ細るほど一所懸命に事に当たる。身を削る。」(広辞苑)という意味す。
「骨身を削る」は、「からだがやせ細るほど苦心や努力(からだを使う面倒)する 」さまを表しています。
同様の言葉に、「骨身を惜しまない」があります。「苦労をいとわない。」(広辞苑)という意味です。 → 次回、「骨を惜しむ」で登場します。