6年「時計の時間と心の時間」(光村図書)①
「時計の時間と心の時間」は、「筆者の主張や意図をとらえ,自分の考えを発表しよう」という単元を構成する2つの教材の1つで、「本教材(主教材)」の位置づけです。
第3時~第5時
3「時計の時間と心の時間」を読む。
・P54下段「言葉に着目する」を参考に内容を捉え,筆者の主張や文章全体の構成についてまとめる。
・P54下段「話し合いの例」を参考に,筆者の主張と複数の事例との関係に着目して,論の進め方の意図について話し合う。
4筆者の主張に対する自分の考えをまとめる。
・P55「発表の例」を参考に,筆者の主張に共感・納得したり,疑問に思ったりしたことや,自分が体験したことを重ねて,ノートに考えを書く。
「読み」の時間は第3時と第4時になります。
3「時計の時間と心の時間」を読む。
・P54下段「言葉に着目する」を参考に内容を捉え,筆者の主張や文章全体の構成についてまとめる。
「言葉に着目する」には、こう書かれています。
筆者は、文集の中で使う、特別な意味をもつ言葉を、最初に明確にすることで、読み手に理解してもらいやすくしている。
・私はこれを、ーーとよんでいます。
・ーーとは、--のことです。
該当箇所は、②段落にあります。
(1文)みなさんが「時間」と聞いて思いうかべるのは、きっと時計が表す時間のことでしょう。(2文)私はこれを「時計の時間」とよんでいます。
(5文)「心の時間」とは、私たちが体感している時間のことです。
文章は8つの段落で構成されています。
①段落に筆者の考えが述べられています。これが〈初め〉になります。
「このように考えると」で始まる⑧段落がまとめの段落で、筆者の考えが述べられています。これが〈終わり〉になります。
のこりの②~⑦段落が〈中〉になります。
つまり、「時計の時間と心の時間」は、両括型の説明文です。
〈初め〉
①段落
(要点=要旨)私たちは「時計の時間」と「心の時間」という性質のちがう時間と共に生きていて、「心の時間」に目を向けることが、時間と付き合っていくうえで、とても重要である。
〈中〉
②段落
(要点)「心の時間」には、さまざまな事がらのえいきょうを受けて進み方が変わったり、人によって感覚がちがったりする特徴がある。
③段落
(要点)その人がそのときに行っていることをどう感じているかによって、「心の時間」の進み方が変わる。
④段落
(要点)一日の時間帯によっても、「心の時間」の進み方は変わる。
⑤段落
(要点)身の回りの環境によっても、「心の時間」の進み方は変わる。
⑥段落
(要点)「心の時間」には、人によって感覚が異なるという特性がある。
⑦段落
(要点)「心の時間」のちがいをこえて、私たちが社会に関わることを可能にし、社会を成り立たせているのが、「時計の時間」である。
〈終わり〉
⑧段落
(要点=要旨)私たちに必要なのは、「心の時間」を頭に入れて、「時計の時間」を道具として使うという、「時間」と付き合うちえなのである。
(要旨)私たちは「時計の時間」と「心の時間」という性質のちがう時間と共に生きている。私たちに必要なのは、「心の時間」を頭に入れて、「時計の時間」を道具として使うという、「時間」と付き合うちえなのである。