教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

国語力を磨こう ④ 話題/中心語句/中心文/中心段落

今回は、ワザの紹介のみです。話題、中心語句、中心文、中心段落で扱っているワザは、そのあとに続く要点、要約、要旨の指導で具体的に生きてきます。詳しくはそれらの際に触れます。

2009年に私が担任した5年生のクラスは、前年に学級崩壊を経験し、極端な学力不振に陥っていました。国語の学び直しのために、いま紹介している教材を作りました。そして、教室の後ろの壁面には、各ワザをA3サイズにラミネートして掲示していました。課題に出会うたびに、「はい、後ろを見て」とやっていたわけです。

今は読み流していただいて結構ですが、いつか役立つ日が来るかもしれません。

 

5 話題のとらえ方

 

話題のとらえ方の《ワザ》

 

文のつながりぐあいから「話題」をとらえる。

 

〈ヒント〉

(1)はじめの文の主語はどうか

(2)終わりの文の主語はどうか

(3)何回も出てくることばはないか

 

 


6 中心語句の取り出し方

 

中心語句(キーワード)の取り出し方

 

《ワザ》1


話題をとらえる。それが中心語句。

 

《ワザ》2


話題を頭において文章全体を読み、その〈話題を支えていることば〉をとらえる。

 

〈ヒント〉

(1)何回も出てくることばに気を付ける

(2)一回しか出てこない場合もある

 

 

7 中心文の取り出し方 1

 

中心文の取り出し方

《ワザ》1

 

 まとめのところ、結果や結論のところを取り出す
 その取り出したものが中心文である

 

〈ヒント〉…《ワザ》1・2共通

(1)接続語や指示語に気を付ける

(2)はじめの文はどうか

(3)終わりの文はどうか

 

 


8 中心文の取り出し方 2

 

中心文の取り出し方
《ワザ》2

 

(1)次のところは取り除く
            ・わけのところ
            ・たとえのところ
            ・くわしくしているところ
            ・付け足しのところ
            ・くり返しのところ

(2)残った文をもとに中心文を考える

 

 


9 中心段落の取り出し方

 

中心段落の取り出し方の《ワザ》

 

(1)段落(形式段落)ごとに番号を付ける

(2)段落を短くまとめる(要点)

(3)段落(要点)相互の力関係を考える

(4)力の集まっている段落が中心段落

 

 

〈ヒント〉

(1)接続語はどうか

(2)はじめの段落はどうか

(3)終わりの段落はどうか