教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

きょうは何の日 9月22日

国際ビーチクリーンアップデー

 

「国際ビーチクリーンアップデー」は、1985(昭和60)年9月22日、アメリカ・サンフランシスコに本部を構える海洋自然保護センターによって制定されました。

 

海岸ごみと言えば、……。

「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ…」

柳田国男伊良湖岬の海岸で見つけた椰子の実の話を、島崎藤村が詩にしました。

私は、北海道・猿払村のオホーツク海岸でロシア語ラベルの空き瓶に出会いました。

「ごみ」にだってときにはロマンがありますが、現実はそんな悠長な話ではありません。

 

以下、「Wikipedia」より紹介します。

国際海岸クリーンアップキャンペーンは、米国のNGO団体である「オーシャン・コンサーバンシー(Ocean Conservancy)」の主宰で1986年より始まったごみ拾いキャンペーン活動。世界中で同じ時期に実施され、拾った海岸ゴミについて共通の方法でデータ収集を実施している。現在、一日で行われる世界最大規模の海岸クリーンアップキャンペーンで、2003年には91ヶ国が参加している。

オーシャン・コンサーバンシーは、米国では毎年約5%の割合で海岸ゴミが増加しており、国家規模の問題であることなどを指摘している。

琉球列島を除く日本では「クリーンアップ全国事務局(Japan Environmental Action Network, JEAN)」が主宰し、1990年から毎年春・秋の2回、「海岸クリーンアップキャンペーン」を実施している。

琉球列島ではNPO法人沖縄O.C.E.A.N.が「国際海岸クリーンアップキャンペーン」の窓口となっている。

ゴミを出さない社会の仕組みを提案するために収集データを活用する、としている。

最も多い海岸ゴミは製品タバコ関係(フィルター・パッケージなど)で、2004年には、世界中で拾われた海岸ゴミの21.2%を占めていた。

 

「クリーンアップ全国事務局(Japan Environmental Action Network, JEAN)」の活動については、 JEANのHPより紹介します。

クリーンアップキャンペーン


クリーンアップキャンペーンとは
 JEANが主催している「クリーンアップキャンペーン」は、「春のクリーンアップ」と秋の「国際海岸クリーンアップ」の二種類。
 そのうち、秋の「国際海岸クリーンアップ(International Coastal Cleanup : ICC)」は、アメリカの環境NGO「オーシャン・コンサーバンシー(Ocean Conservancy : OC)」の呼びかけに応えて、

★1990年に日本でもスタートした国際的な海洋環境保護活動です。

★世界と一つにつながっている海のごみ問題を解決するために、身近なところでだれもが簡単に参加できる「はじめの一歩」として、

★毎年100ヶ国前後の国と地域で行われています。

★一般社団法人JEANは、日本でのクリーンアップキャンペーンの企画運営とICCのコーディネートを行うだけでなく、クリーンアップキャンペーンで得られた結果から、海ごみ問題解決に向けた様々な活動を行っています。

クリーンアップキャンペーンの目的
春のクリーンアップ
★実施期間:4〜6月
 一度野外に出てしまったごみは、どこかで回収しないかぎり、風、雨、波などの影響で、別の場所に移動し続けます。また、はじめは一個であったごみも、長期間移動を繰り返すたびに劣化して破片化し、大量の小さなごみに変わっていきます。こうなると回収すら困難な状況になってしまいます。  春のキャンペーンは、海ごみの問題や実態を多くの人に知ってもらうために、アースデイ(4月22日)や世界環境デー(6月5日)に合わせて、身近な場所に散乱しているごみを拾う活動です。多くの場所で多くの人に少しでも多くごみを拾っていただくことが目的です。
秋の国際海岸クリーンアップ(ICC
★実施期間:9〜10月
 海のごみ問題は、拾うだけでは決して解決しません。それはいくらごみを回収しても、新たなごみが繰り返し発生し、漂着するためです。秋のキャンペーンでは、海ごみ問題の根本的な解決方法を探るため、アメリカの環境NGOオーシャン・コンサーバンシーが提案する世界共通の手法(ICC)を取り入れ、ごみの内容を調査し、ごみの問題点を参加者一人ひとりに気づいてもらいながら、改善するための方策を探っています。これから先もずっとごみを拾い続けるのではなく、私たち自身がごみを減らさなければ海ごみ問題は解決しないことを、参加者一人ひとりに理解してもらうことが目的です。
ここが特徴! ただごみを拾うだけじゃない、国際海岸クリーンアップ(ICC
1.世界共通の方法でごみのデータをとりながら拾う
 ICCの一番の特徴は、散乱するごみのデータを世界共通の方法でとることです。ごみを拾ってその時・その場をきれいにすることはあたりまえ。この問題を解決するためにはもう一歩進んで、ごみを種類ごとに数えて、その正体を知ることが必要です。蓄積されたデータは、広く公開し、ごみ問題解決のために利用されています。

2.世界中で一斉に、同じ時期に実施
 ごみは、風や海の流れに乗って広い海を遠くまで旅します。そのため、日本の海岸にはロシア・中国・韓国から流出したごみがたどり着きます。一方で日本から流れ出したごみは、太平洋を東に流れ、北西ハワイ諸島アメリカ西海岸へと向かいます。人間の世界には国境がありますが、海は世界と一つにつながっています。よって世界中で同じ時期に一斉に、同じ方法でデータを集め、比較する必要があります。

3.ごみを元から出さない仕組みをつくるためにデータを活用する
 拾うだけでは、またいつかごみはやって来ます。拾っても拾ってもきりがないごみ拾いに終止符を打ち、拾わなくてもいい世の中にするためには、ごみを生まない(出さない、作らない)ことが肝心です。JEANでは、「ごみを拾って調べて結果を知らせ、拾うより生まない暮らしを」と呼びかけ、ICCデータを政策提言等に生かしてきました。特に長年蓄積されたICCのデータは、貴重な日本における漂着散乱ごみのデータとして、2009年7月、超党派議員立法による「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全 に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律(略称:海岸漂着物処理推進法)」制定の際に大きな力となりました。

4.調べることを通じて、ごみ問題への気付きを促す
「拾うことに専念する方が沢山のごみが拾える」という意見もあります。でも本当にそれでいいのでしょうか。「回収の促進」以上に難しいのが,ごみを生まないようにすること、すなわち「発生抑制」です。そのためには、より多くの人がこの問題の加害者であることに気付き、私たち一人ひとりが普段の行動を変えて行かねばなりません。ICCという世界共通のツールを使うことにより、過去や他の地域と比較しながら、参加者一人ひとりに海のごみ問題への気づきを促すことができます。またカードへの記入を通じて、初対面の方とも会話が弾み、仲間を広げ、活動継続のエネルギーをお互いに与えあうこともできます。一人では続けられない活動も,共通のツールを用いることで、世界と時間軸でつながりあうことができるのです。