教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

人権教育2022④ 人権教育の「流行」(その2)

SDGsというフィルター

 

SDGs (エズ・ディー・ジーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

2001年に策定されたミレニアム開発目標MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

                         (外務省のHPより)

 

SDGsと教育に関しては、2021年4月に3回にわたって書きました。

yosh-k.hatenablog.com

yosh-k.hatenablog.com

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今日のグローバル化された社会にあっては、日本という枠組みだけでは解決しない問題が数多くあります。

たとえば小麦の値段1つをとってみても、世界規模の気候変動、生産地域の政情が大きく影響しています。

環境問題というとき、地球規模のマクロ視点と足元のミクロ視点が欠かせません。

平和問題というとき、世界平和というマクロ視点と我が国の平和問題というミクロ視点が必要です。

日本で小麦と言えば消費者の視点になりますが、世界の生産地の人たちの課題も抜きにはできません。

 

昨年の私の記事は、人権教育で言えば学力保障に関わる領域に特化しています。

人権教育のカリキュラムには、環境問題もあれば平和問題もあります。

小麦の例からも、それぞれの課題にSDGsの示す課題がふかく関わっていることがわかります。

 

私は、SDGsについて学ぶ必要はあっても、人権教育にSDGsという柱を新設する必要はないと思います。

従来の人権教育カリキュラムに設けている課題について、SDGsというフィルターを通してみるのです。そうすることで、重なり合う課題が見えてくるはずです。

地球(世界)規模のマクロ視点と足元のミクロ視点というのが、課題設定の重要な軸になりそうです。そして、実践スタイルとしては、地球(世界)規模のマクロ視点で考えながら足元のミクロ視点で行動するというのが基本になるだろうと思います。