教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

学びの創造

元小学校教員による小中連携授業② テストの受け方教えます

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第2回 テストの受け方教えます 第2回は5月の中間テス…

元小学校教員による小中連携授業① 「算数」から「数学」へ

2019年度、地元の中学校の1年生を対象に行った元小学校教員による小中連携授業の記録です。 ゲストティーチャーという位置づけで、総合的な学習の時間のコマを使って年間15回の「授業」を行いました。 第1回 「算数」から「数学」へ 第1回は5月の連休明…

中1のつまずきから小学校の課題が見える ~小中連携のキモ~

2016年の春から4年間、地元の中学校で学習支援のボランティアを続けてきました。(5年目の2020年は新型コロナ禍の休校で実施のめどがついていません) 2016~18年度は、放課後学習教室という形態で、全学年の希望者を対象に自主学習を支援していました。 2…

継次処理と同時処理

認知特性って、耳慣れない言葉かもしれません。 認知処理のスタイルのことで、それには「継次処理」と「同時処理」の2つのタイプがあります。 継次処理は、音声や文字等の情報で理解しやすく、課題を1つずつ順番に把握し、解決する認知特性のことを言いま…

極意伝(6)プレゼンテーションの極意②

極意伝の最終回は、「プレゼンテーションの極意「その2」プレゼン発表についてです。 ■プレゼンテーションの極意(その2 発表) プレゼンテーションの発表で最も大事なことは、聞き手を見て話すことです。スピーチの極意やインタビューの極意でも触れまし…

極意伝(5)プレゼンテーションの極意①

極意伝の第4弾は、プレゼンテーションの極意です。「その1」ではプレゼンの資料作成について書きます。 ■プレゼンテーションの極意(その1 資料作成) ①伝える相手のことを知る。 プレゼンテーションは伝えるための手段・方法ですから、伝えたい相手に伝…

極意伝(4)キャッチコピーの極意

総合の時間などに調べたことをまとめてプレゼンテーションすることもよくあります。 極意伝の第3弾は、プレゼンの「キャッチコピーの極意」です。 ■キャッチコピーの極意 ①相手が知りたい、自分も伝えたい言葉をさがす CMに限らず、見る人・聞く人に興味…

極意伝(3)インタビューの極意

総合の時間などで子どもがインタビューをする機会がよくあります。 極意伝の第2弾は「インタビューの極意」です。 ■インタビューの極意 ①インタビューする相手のことを調べて情報を集める 地域の人にインタビューをするときなどは、インタビューする相手の…

極意伝(2)スピーチの極意②

■スピーチの極意(その2) スピーチに慣れてきた子どもたちに伝えたい上級編です。 ①ナンバリング 手(指)を使って数を表示します。 たとえば、○○について自分の考えと2つの理由を述べるスピーチ。 私は、○○について△△と考えます。 私が△△と考える理由は…

極意伝(1)スピーチの極意①

学級の朝の会や帰りの会(終わりの会)の時間に、あるいは全校集会の時間に、スピーチ活動を取り入れている学校は多いと思います。 教師の思いは往々にして空回りするものです。 子どもたちからは、何を話せばいいかわからない、どう話せばいいかわからない…

総合的な学習の時間とアクティブ・ラーニング

「総合的な学習の時間」(以下「総合」と略記)がスタートした2002年4月、私は10年ぶりに教室に戻りました。 1998年改訂 学習指導要領 第3 総合的な学習の時間の取扱い 1 総合的な学習の時間においては、各学校は、地域や学校、児童の実態等に応じて、横断的…

教育の「縦糸」と「横糸」

■教育における「縦糸」と「横糸」■ 「クラスのめあて」を教室に掲示したからといって、何かが変わるわけではありません。大事なのは、めあてに向かっていかに歩を進めるかということです。 織物に縦糸と横糸があるように、教育にも「縦糸」と「横糸」があり…

学級文化と集団づくり

1.学級文化とは何か (1) はじめに 学級文化と私が呼んでいるものの正体は、その教室に流れている空気のことです。あるいはまた、空気の結晶としての文化活動や芸術のことです。 教室に流れている空気というのは、共有化された価値観と言い換えることもでき…

算数科「わり算の筆算」で授業のUD化を考える

4年生の「わり算の筆算」の学習を通して、授業のユニバーサルデザイン化を考えます。なお、授業実践は2012年度1学期のものです。 算数科「わり算の筆算」 (1) 指導の工夫として 東京書籍「新しい算数」(2012年度版)では、わり算の筆算の仕方を次のように…

国語科「ありの行列」で授業のUD化を考える

「ありの行列」という教材を通して、授業のユニバーサルデザイン化の進め方を考えます。 「ありの行列」は、光村図書教科書3年の古典的長寿教材です。 2012年、この教材を使って、4年生の学級で連続自主公開授業を行いました。授業の流れは、およそ次のと…

ユニバーサルデザイン化で授業力を磨く

■授業の基本■ 「『教科書を教える』のではなく、『教科書で教える』のだ」とよく言われます。よく言われる割には、その意味するところが共通認識されているとは言い難いように思います。 たとえば、3年生の教室で「ありの行列」という教科書教材を使って初…