教育逍遙 -小学校教育の小径をそぞろ歩き-

小学校教員として歩んできた小径が、若い仲間のみなさんの道標になることを願って…。

2021-01-01から1年間の記事一覧

日本語探訪(その117) 故事成語「自暴自棄」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第39回は「自暴自棄」です。 自暴自棄 「自暴自棄」の読み方 じぼうじき 「自暴自棄」の意味 失望・放縦などのために自分の境遇・前途を破壊して顧みないこと。やけになること。(広辞苑) 「自暴自棄」の使い方 自暴…

日本語探訪(その116) 故事成語「五里霧中」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第38回は「五里霧中」です。 五里霧中 「五里霧中」の読み方 ごりむちゅう 「五里霧中」の意味 (広さ5里にもわたる深い霧の中に居る意)現在の状態がわからず、見通しや方針の全く立たないことのたとえ。心が迷って考…

日本語探訪(その115) 故事成語「虎視眈々」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第37回は「虎視眈々」です。 虎視眈々 「虎視眈々」の読み方 こしたんたん 「虎視眈々」の意味 (「眈々」は見おろすさま)虎が獲物をねらって目を見張りじっと見おろすさま。機会をねらって様子を窺うさまにいう。(広…

日本語探訪(その114) 故事成語「呉越同舟」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第36回は「呉越同舟」です。 呉越同舟 「呉越同舟」の読み方 ごえつどうしゅう 「呉越同舟」の意味 仲の悪い者どうしが同じ場所に居合わせること。また、敵味方が共通の困難や利害に対して協力すること。(広辞苑) ※…

人権教育としての情報教育③ ~東京・町田の女児自死に思う~

情報モラル教育の土台は人権教育です。 人権教育については、文部科学省に設置された「人権教育の指導方法等に関する調査研究会議」が、2008年3月に「人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]」を出しています。 そこには、「各学校にお…

人権教育としての情報教育② ~東京・町田の女児自死に思う~

文部科学省は、児童生徒向けに「ちょっと待って!スマホ時代のキミたちへ~スマホやネットばかりになっていない?~」という情報モラル啓発リーフレットを出しています。 2021年版の「小学校低学年用」と「小学校高学年・中学生用」の一部を紹介します。 リ…

人権教育としての情報教育① ~東京・町田の女児自死に思う~

この稿を書くことになったきっかけは、東京・町田の小6女児自殺の背景に学校のタブレットがあったという報道です。 まずは、地元紙「東京新聞」(web版 2021年9月13日 21時46分)の記事です。 東京・町田の小6女児が自殺、同級生からのいじめ示すメモ 遺族…

日本語探訪(その113) 故事成語「逆鱗」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第35回は「逆鱗」です。 逆鱗 「逆鱗」の読み方 げきりん 「逆鱗」の意味 天子の怒り。宸怒(しんど)。また、目上の人の怒り。「逆鱗に触れる」(広辞苑) 「逆鱗」の使い方 主人は大に逆鱗の体で突然起ってステッキ…

日本語探訪(その112) 故事成語「捲土重来」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第34回は「捲土重来」です。 捲土重来 「捲土重来」の読み方 けんどちょうらい 「捲土重来」の意味 (「捲」は「巻」に同じ。「巻土」は土煙をまきあげること。勢いの盛んなさま)一度敗れたものが、再び勢いをもりかえ…

日本語探訪(その111) 故事成語「啓発」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第33回は「啓発」です。 啓発 「啓発」の読み方 けいはつ 「啓発」の意味 知識をひらきおこし理解を深めること。(広辞苑) 「啓発」の使い方 彼の著書に大いに啓発された。 「啓発」の語源・由来 「啓発」の語源は、…

日本語探訪(その110) 慣用句「『鼻』のつく慣用句」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第44回(慣用句の項の最終回)は「『鼻』のつく慣用句」です。教科書の課題は、「『鼻』のつく慣用句を集めよう」です。 ここで取り上げるのは次の語です。 鼻が胡坐をかく鼻が利く鼻が高い鼻が曲がる鼻であしら…

日本語探訪(その109) 故事成語「金科玉条」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第32回は「金科玉条」です。 金科玉条 「金科玉条」の読み方 きんかぎょくじょう 「金科玉条」の意味 最も大切にして守らなければならない重要な法律または規則。(広辞苑) 「金科玉条」の使い方 その著書中の一節、…

日本語探訪(その108) 故事成語「玉石混淆」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第31回は「玉石混淆」です。 玉石混淆 「玉石混淆」の読み方 ぎょくせきこんこう ※「玉石混交」は「玉石混淆」の誤用です。 「玉石混淆」の意味 すぐれたものとつまらないものとが入りまじって区別がないこと。(広辞…

日本語探訪(その107) 慣用句「『肩』のつく慣用句」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第43回は「『肩』のつく慣用句」です。教科書の課題は、「『肩』のつく慣用句を集めよう」です。 ここで取り上げるのは次の語です。 肩が怒る肩が軽くなる肩が凝る肩が張る肩で息をする肩で風を切る肩に掛かる肩…

日本語探訪(その106) 故事成語「疑心暗鬼」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第30回は「疑心暗鬼」です。 疑心暗鬼 「疑心暗鬼」の読み方 ぎしんあんき 「疑心暗鬼」の意味 「疑心暗鬼を生ず」の略。「疑心暗鬼を生ず」(ぎしんあんきをしょうず)疑心が起こると、ありもしない恐ろしい鬼の形が…

日本語探訪(その105) 故事成語「完璧」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第29回は「完璧」です。 完璧 「完璧」の読み方 かんぺき 「完璧」の意味 欠点がなく、すぐれてよいこと。完全無欠。(広辞苑) 「完璧」の使い方 その言葉は全く意味不明だった。日本語を完璧に話せるはずの父でさえ…

日本語探訪(その104) 慣用句「メスを入れる」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第42回は「メスを入れる」です。 メスを入れる 「メスを入れる」の読み方 メスをいれる 「メスを入れる」の意味 外科医がメスを用いて患部を切開する。転じて、隠れた実体を明るみに出す。また、禍根を除くために…

日本語探訪(その103) 慣用句「胸を打つ」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第41回は「胸を打つ」です。教科書の表記は「むねを打つ」となっています。 胸を打つ 「胸を打つ」の読み方 むねをうつ 「胸を打つ」の意味 感嘆する。感動させられる。(広辞苑) 「胸を打つ」の使い方 勇敢な行…

日本語探訪(その102) 慣用句「胸が躍る」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第40回は「胸が躍る」です。教科書の表記は「むねがおどる」となっています。 胸が躍る 「胸が躍る」の読み方むねがおどる 「胸が躍る」の意味期待や興奮でわくわくする。胸を躍らせる。(広辞苑) 「胸が躍る」…

日本語探訪(その101) ことわざ「笑う門には福来たる」

小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第28回(ことわざの項の最終回)は「笑う門には福来たる」です。教科書の表記は、「わらう門には福来たる」となっています。 笑う門には福来たる 「笑う門には福来たる」の読み方 わらうかどにはふくきたる 「…

日本語探訪(その100) ことわざ「我が身をつねって人の痛さを知れ」

小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第27回は「我が身をつねって人の痛さを知れ」です。教科書の表記は、「わが身をつねって人のいたさを知れ」となっています。 我が身をつねって人の痛さを知れ 「我が身をつねって人の痛さを知れ」の読み方 わが…

日本語探訪(その99) 故事成語「夏炉冬扇」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第28回は「夏炉冬扇」です。 夏炉冬扇 「夏炉冬扇」の読み方 かろとうせん 「夏炉冬扇」の意味 時機にあわない無用の事物のたとえ。「六日の菖蒲あやめ十日の菊」の類。(広辞苑) 「夏炉冬扇」の使い方 ことに時候を…

日本語探訪(その98) 故事成語「画竜点睛」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第27回は「画竜点睛」です。 画竜点睛 「画竜点睛」の読み方 がりょうてんせい ※「がりゅう」は誤読です。 「画竜点睛」の意味 事物の眼目となるところ。物事を立派に完成させるための最後の仕上げ。また、わずかなこ…

日本語探訪(その97) 慣用句「胸が一杯になる」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第39回は「胸が一杯になる」です。教科書の表記は「むねがいっぱいになる」となっています。 胸が一杯になる 「胸が一杯になる」の読み方 むねがいっぱいになる 「胸が一杯になる」の意味 悲しみや感動などで胸が…

日本語探訪(その96) 慣用句「胸が痛む」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第38回は「胸が痛む」です。教科書の表記は「むねがいたむ」となっています。 胸が痛む 「胸が痛む」の読み方 むねがいたむ 「胸が痛む」の意味 悲しみ・悩みなどでつらく思う。心痛する。(広辞苑) 「胸が痛む…

「教員免許更新制」廃止決定

「教員免許更新制」の廃止が決まる 8月23日、中央教育審議会の「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会に設置されている教員免許更新制小委員会の第5回会議が開催されました。 「NHK NEWSWEB」は、次のように伝えています。 「教員免許更新…

日本語探訪(その95) 慣用句「虫の知らせ」

小学校3・4年生の教科書に登場する慣用句の第37回は「虫の知らせ」です。 虫の知らせ 「虫の知らせ」の読み方 むしのしらせ 「虫の知らせ」の意味 何の根拠もないが、何となくそのような気がすること。予感がすること。(広辞苑) 「虫の知らせ」の使い方 …

日本語探訪(その94) ことわざ「若い時の苦労は買ってもせよ」

小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第26回は「若い時の苦労は買ってもせよ」です。教科書の表記は、「わかいときの苦労は買ってもせよ」となっています。 若い時の苦労は買ってもせよ 「若い時の苦労は買ってもせよ」の読み方 わかいときのくろう…

日本語探訪(その93) ことわざ「良薬は口に苦し」

小学校3・4年生の教科書に登場することわざの第25回は「良薬は口に苦し」です。 良薬は口に苦し 「良薬は口に苦し」の読み方 りょうやくはくちににがし 「良薬は口に苦し」の意味 病気によくきく薬は苦くて飲みにくい。身のためになる忠言が聞きづらいこと…

日本語探訪(その92) 故事成語「臥薪嘗胆」

小学校のうちに知っておきたい故事成語の第26回は「臥薪嘗胆」です。 臥薪嘗胆 「臥薪嘗胆」の読み方 がしんしょうたん 「臥薪嘗胆」の意味 仇をはらそうと長い間苦心・苦労を重ねること。転じて、将来の成功を期して長い間辛苦艱難すること。(広辞苑) 「…